近年、いわき市や信州上田では「レイライン」というフレーズを使い、聖地観光や日本文化遺産登録に活用するなど、新たな取り組みが行われています。
「レイライン(ley line)」とは、1921年にイギリス人のアマチュア考古学者「アルフレッド・ワトキンス」によって提唱された、ストーンサークルや石柱、石積み、教会といった古代の史跡や聖地などが一定の法則で並ぶよう建造されたものがあるという仮説で、その遺跡群が描く直線をさします。
レイラインの真偽に関しては、様々な説がありますが、地図アプリを活用してレイラインを見つけ出し、そこを訪ねて太古の歴史を探る「レイラインハンター」が世界中にいます。
神社仏閣や古墳、遺跡などの多くは、たとえば、夏至や冬至あるいは春分・秋分の太陽の方位に合わせて作られるなど、特定の方向を意識した構造になっていることが多いです。
有名なのは御来光の道ですが、日本各地にレイラインと呼ばれるものは多く存在しており、直線的に並ぶ配置以外に、聖地を繋ぐと現れる星形(五芒星)や、最近では仙台の六芒星なども話題になっています。
鹿島区内にもレイラインと呼べる神社仏閣の並びがいくつもあります。その一つが、鹿島御子神社が元々あったとされる鹿島御子神社旧蹟碑から東に御刀神社、西には鷺内稲荷神社があるライン。この地に鹿島御子神社があったのは、皇紀757年(97年)頃からです。御刀神社は日本武尊が勧請し、その後延喜5年(905年)に創建。鷺内稲荷神社は不詳ですが、貞観年中(859〜77年)に勧請されたと推定されており、どれも古くからこの地にあります。
多少の誤差はありますが、そのほかにもラインがいくつかあります。こうした直線的な並びも、たまたまかもしれないですが、もしかしたら昔の人が何かを意図して建てた意味のあるのかもしれなと考えると、少しワクワクしてきませんか?
古代ロマンへの謎は尽きません。そこに秘められた歴史や古の人たちに想いを馳せながら、スタンプラリーを楽しんでみてください。